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             お や ぢ の 独 白 2
2001/09/14 Vol.002
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■元の鞘と元の木阿弥

【2001/08/30の新聞記事から】
ローマ・カトリック教会の教義に背き、世界基督教統一神霊協会(統一教会)
の合同結婚式で韓国人女性マリア・ソンさん(43)と結婚しながら、破門を
避けるため結婚解消を宣言したミリンゴ大司教(71)が29日夜、約3週間
ぶりにソンさんと会い、結婚解消の意思を初めて本人に直接伝えた。
大司教との再会を求めて今月14日からハンストを続けていたソンさんも
「大司教の意思を尊重する」と答えたことから、世界の注目を浴びた「真夏の
昼メロ」はようやく幕が下りたようだ。


今回のミリンゴ騒動があったとき統一教会はこんなコメントを出していた。

『統一協会はカトリックをはじめ、いかなる教会にも敵意をいだいていない。
文鮮明師は、ミリンゴ大司教がカトリックの信仰を保ったままで活動すること
を、支援している』

カトリックの信仰を保ったままで活動することを支援しているというわりには
、どちらかというとミリンゴさんの統一教会への帰依を煽っているようにしか
見えなかった。

ミリンゴさんを持ち上げたらカトリックの反発をかうのは誰の目にもあきらか
なんだから、舞い上がっているミリンゴさんを説得するなどして騒ぎを大きく
しないようにして欲しかったというのが率直な感想でした。

まあ、でもこうして元の鞘に収まったのだからよしとしよう。
(統一教会にとっては元の木阿弥)

ミリンゴさんは、新聞のインタビューで接触してきた統一教会と関係を持って
しまったのは「寂しかったから」と答えたそうですが、ぼくは、ミリンゴさん
の気持ちもマリアさんの気持ちもなんとなくわかるような気がします。

特に、ミリンゴさんの発言は真に正直だと思います。よほど淋しかったのでし
ょうね。

やはりマリアさんはハンストなどやるべきではなかった。
高齢のうえ、カトリックを敵に回すような言動は「みんなの統一運動」にとっ
て失点でした。

自発的にやったのか司令部からの指示なのかはわからないが、自発的にやった
としても、統一運動の責任者らはなぜとめなかったのか甚だ疑問に感じる。

それにしても、今回の騒動でカトリックの寛容さがよくわかりました。

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【ミリンゴ氏プロフィール】
12歳で読み書きを習い始めたミリンゴさん(1930年生)は、18歳で修道会に入
り39歳という異例の若さで大司教叙階。

大司教になってから自身に「悪魔払い・心霊治療の能力があることに気づき」
たびたび実施。その行為がバチカンの方針と対立し、1983年バチカンに召喚さ
れ、監視下でデスクワークに従事することに。

「聖書にあるように使徒たちも行なっていたこと」なのはミリンゴさんのいう
とおりで、「ただで受けたのだから、ただで与えなさい(マタイ10:8)」も遵
守していたらしい。

ローマやミラノでのミサは禁止されていたが、信奉者の求めに応じてホテルや
工場などで悪魔払いを続けた。地方の教会でミサを行なうと礼拝堂は信奉者で
満員になった。

1999年頃から、接触してきた統一教会のイベントに来賓として参加するように
なった。
2000年10月ミリンゴさん持ち場を外される。11月バチカンは『悪魔払い規制法

を制定、新ガイドラインではミリンゴ流の悪魔払いは事実上実施不可能に。
12月アパートからの立ち退きを求められ、追われるように依願退職。
そんな孤独な状況にいたミリンゴさんに統一教会が急接近。
2001年5月、祝福合婚式に参加。
7月バチカンから破門の最後通告を受ける。
8月、合婚式で結婚した「妻」と別れ統一教会と絶縁してカトリックに復帰。
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